2004 12 29 Wed
清春 Tokyo monthly act Vol.1@なんばHatch



清春でした。

凄かった。反則でした。清春は、凄いぞやっぱり。
そして、兎に角長いとは思っていたけれど、7時過ぎに開演、終演は11時。最早ワンマンの尺じゃねぇ。



開演前からウフウフしながら会場観察。いかにもバンドマンです! みたいな奴から、高校生っぽい男の子から、カップルで来てる子から、NAOTOを着ているようなバンギャから、ゴスっ子から、上がりかけのオバンギャ(私含む)から.....兎に角、何でも来い。
何がウフウフかって、野郎にイケメンが多いのと、Justin Davis(清春愛用のシルバーアクセブランド)着用者が物凄い多いこと。当たり前と言えばそうですが、ここまで揃うと圧巻です。あっちの子のアクセをお持ち帰りしたい、そっちの子はそのままお持ち帰りしたいという衝動に駆られながら、2柵目に凭れかかって開演を待ちます。

前述の通り、本当に野郎が多いので、1柵目より手前は「GIRLS ONLY」エリアになっています。何だよ最前は黄色い声で固めたいのかよ、と一瞬思いましたが(笑)始まってから理由を痛感しました。背が高いんだよ。170〜180cmの野郎共が、大挙して中央付近に固まっているので、これでもかって程に見えません。確かに、そりゃ最前ぐらいは女の子にしとかないと、これはムリだろうと。私は動く気は余りなかったので、10cmちょっとのヒールを履いておりましたが、それでやっとある程度見える程度でした。



SEなく始まった本編。ツインギターを引き連れて、センターに立つ清春の今日のお召し物は、黒のトレンチの下にジーンズの上下。ベージュの巻き物。肩の大分見える黒のロンスリカットソーを中に着て、首と右手首にはお揃いのシルバーの薄手のスカーフの様な物を巻いています。ピアスと指輪二つにチョーカーは王冠かしら?
一歩も動かずにマイクスタンドにもたれながら、時折ずり落ちる首に巻いたスカーフを巻き直しながら、淡々と歌い上げて行きます。

凄く、ストイック。

そんな中、私は、すっかり舞台に魅入っていました。なんばHatchって 、こんなに照明が綺麗だったんだと吃驚しました。
色使いから、その使い方から、全てが完璧。
ヤバイ。



しかし清春はちっとも喋ろうとしません。音響の調子が悪い上に、照明も所々変。曲が終わる度にスタッフに何かを言い、客席からの声にもちっとも答えようともせず、のっけから煙草を吸い出し、やっと身体が温まって来たのかスカーフとコートを脱いだ程度。

本編はずっとそんな雰囲気で続いて、そしてアコギを構えて「カーテン」が始まります。しかし、ギターが本格的におかしくなったらしく、演奏が中断してしまいます。それまでの流れもあって、不安気な空気が流れる会場。

「怒ってないよ、全然。オトナでごめん」

マイク越しに囁いて、いつものシルバーのギター(ストラップに王冠バッヂが付いた奴)を構え直します。イントロが流れた瞬間、会場中の安堵の声は、歓声に変わりました。「Feeling High & Satisfied」。続いて「忘却の空」「少年」と続き、オバンギャ大喜びコース。そして本編ラストの曲になったのは「Last Song」。

この流れは、反則ですよ。


  最初からわかってたよ僕の歌が孤独だって
  最後まで僕の歌を聞いたのは誰かな?
  でも僕はこの声で唄い続けるだけ




会場中のテンションが有り得ない程上がりました。この緩急!
そしてアンコールではまるで人が変わったように、喋り倒します清春。本人の調子は良かったみたい。楽しそうに笑っていたのが印象的でした。

「そっか、関西の子は喋る俺になれてないんだ。最近喋るんだよ!」

と言う訳でMCも一杯。

「お陰さまで色んなライブをさせてもらってますけど...すげー暗いのとか、すげー激しいのとか、すげー眠いのとか。でも、どれも、確かにすげー楽しかったんだよね」

「俺、今年で36歳になったんですけど---」
客席(かっこいー!)
「ありがと。格好良くてごめん。桁違いでごめん」

「まぁねぇ他は知りませんけど、俺は清春なんで。時間なんて関係ないね! 今日は帰さないから」

「ここにはファンの子しかいないと思うけど、ほんとにファンしか楽しくないライブしてるから」


「何話してたっけ....。ごめ、曲やりすぎでさ、何してたか解んなくなってきた」と途中で清春自身も言っていましたが、それはこっちも一緒。兎に角、凄く凄く楽しかった。
セットリスト見てもらえば解ると思いますけど、アンコール曲は、反則技過ぎます。


もう流石に終わりだろ、と思うや否やすぐ出てきて、「アコースティックで良かったら、あと一曲」と演奏した「至上のゆりかご」が、凄く良かったんです。それを聞きながら、嗚呼この人はホントに良い年の取り方をしたよなぁと思いました。
脱ヴィジュとかそういう話でなくて。
まぁホラ、体格もそのままですしね!(笑)



最初はストイックだった筈なのに、気が付くとすっかりあっちのペースにはまっていました。だってだって反則でしょう、アレやコレや。その反則技を惜しげもなく確信犯的に使ってくるところが、奴のズルイ所です。

来年春にはまたツアーをやり、神戸や京都にも来るらしいです。
き、京都MUSE....!!(行きた過ぎる)




*set list
・やがて僕は拒絶する
・オーロラ
・唯一遠くへ
・ファイディア
・新曲  (♪さあ眠れるように歌うよ〜)
・SITAR
・新曲  (♪君は窓辺に咲いた花〜)
・MELANCHOLY
・新曲  (♪忘れてしまえるなら〜)
・新曲  (♪君が笑う僕のように〜)
・退廃ギャラリー
・BOUNCY
・masochist organ
・カーテン  (機材トラブルで途中終了)
- MC -
・Feeling High & Satisfied
・忘却の空
・少年
・LAST SONG


En.1
・新曲  (Masked Creature?)
・TELEGRAM SAM  (T-REXカバー)

En.2
・孤独を愛せる人
・2月
・意志薄弱

En.3
・Masquerade
・新曲  (♪何処かに安らげる場所があればいいのに〜)
・EMILY

En.4
・優しい悲劇
・あの詩を歌って

En.5
・飛行船

En.6
・至上のゆりかご